Pop Down Book

立体的な絵がレリーフ状に開く本が等身大に拡大され、白塗りアルミニウム製に構築されている。レリーフの表面にネガの映像がスライドで投影され、(駅、港、空港などのトランジットの場所で撮影されたもの)その映像は作品発表の場所によって変化する。

観客はインスタレーションの中に介入することができる。つまり、レリーフの壁の間に滑りこみながらネガの映像に同化する。

http://www.horschamp.qc.ca/medias/avril2002/kitahara.html

Kissing Gate Labyrinth

“キッシング・ゲート”をモデルとする木製の門、19 個からなる構築物。“キッシング・ゲート”は、農場で、囲いの中に人が入る際、家畜が外に出ようとするのを防ぐために使われる出入口。
イギリスの民間の慣例で、カップルの一人が相手にキスをしてもらった後のみこの戸を開くという遊びが、“キッシング・ゲート”の名前の由来である。「キスをしてくれないと開けてあげないよ。」
観客はこの装置の入口を見つけ、唯一の出口を探しながら進んで行く。“キッシング・ゲート”には、一回の通過のために二者択一的な二つの敷居があり、観客はそこを通ると、いわばふるいにかけられる。

Pop Down Book(模型 I)

商品として売っている飛び出す絵本(本を開くと絵が立体になる)で、童話を扱っている本の対ページが完全に白く塗られ、そこにスライドが投影される。(駅、港、空港などの、トランジットの場所で撮影されたもの)

* “昔々あるところに”に類似する慣用句の否定形。“一回ではなかった” という意味にもなる。

群衆-コンポジション・バトー・ラボラトワール

3枚の木製パネル(1枚—85 x 200 x 2 cm)から構成される取り外し可能な衝立10体が、毎回違う形に組合わされ、迷路を構成する。それぞれのパネルは、総称的なの人型のシルエットに透き抜かれ、全体は白塗りされている。

無題

つがいのカナリアが室内に放されている。部屋の入口には網の張られた第二のドアが取り付けられており、床全体には鳥用の砂が、窓の外側にはカーテンが設置されている。空の鳥かごが部屋の中心に位置し、かごの外側には餌の入った餌箱が取り付けられている。
これらの要素が境界を形成し、それによって空間が防護されると同時に監禁される。