展開-クロニクル 2023 07-2024 07

このプロジェクトは2023年7月10日、私の誕生日に、1日に1枚、「展開図」を描くというアイデアで始まった。正方形の紙の(既存の折り紙を折り戻し、その折り目にラインを引くことで、一年後の2024年7月に366枚の展開ドローイングが完成した。

この366枚のドローイングは1枚ずつビデオ撮影され、音声でそれぞれのドローイングがいつ制作されたか表示される。

展開(折戻し)から生まれたそれぞれのドローイングは、366日のそれぞれの日の展開を表している。私にとって、それぞれの展開によって構築が解体され、セラミック・タイルの上に転写され、再び組み立てられ、壁と床という室内建築の新たな構造を生み出す。

これらの痕跡は、「解体の記憶」あるいは「偽装された解体」であり、日常の生活空間を再構築する。

Abri Yuri(シェルター ゆり)

百合の花の折り紙を折り戻した形が建築物のスケールに拡大された。折り紙の伝統的な原則が守られ、つまり、1枚の正方形シートから作品が作られている。展覧会の後この構造体は平らに開かれ、運送のため、又は保管のために4つに折りたたまれる。

記憶を折り戻す I, II

日本の伝統建築のモジュールである畳のサイズと、又日本の伝統折り紙を折り戻した折り目を元に、樹脂石膏で型どった立体作品。

日本で千羽鶴がどのように使われるかを考えると理解できるように、折り紙は、折った折り目折り目に念が入るといわれている。フランス語に「pli de mémoire」(記憶の折り目)という言葉があるが、これは人の内奥に隠された記憶を意味する。「折り目」という境界線を探る作品。

模型シリーズ「折り戻すこと」

既存の折り紙を解体しながら実現した構築体。幼年時代の記憶である折り紙が折り崩されて家具-彫刻の模型になる。このセラミック製の模型オブジェは、現在進行中のプロジェクト、カラーコンクリートで実現される予定の一連の大型作品(2,5 m x 2,5 m)の媒体となっている。

プロトタイプ II-リィ・プロジェクト

既存の折り紙を解体しながら実現した構築体。幼年時代の記憶である折り紙が折り崩されて模型-彫刻になる。折り紙の伝統的、根源的なルールは守られている;1枚の正方形の紙を使い、切り貼りの作業は皆無。