コンフィドン

この作品は、1つの壁がS字に変形したことを想起させると同時に、Sの形をした肘掛け椅子で、二名が座りながら対面して喋ることができる家具である「コンフィドン」にも見える。
しかし、この2つのオブジェの対照ははお互いの意味を解消し合っている。つまり、壁が空間を区切る直線でなくS曲線になった時、壁の高さが原因で二人の人が座りながら話をすることは不可能である。「コンフィドン」は、不動産と動産(建築と家具)の出会いと言えるだろう。

鼓動

蝶番が台の上に設置されている:ドアの蝶番のように、片方の翼のみが回転する。
台の下に取り付けられたモーターとバネのシステムによって規則的な音を発している。

城壁の上で-相関のベンチ

フランスの南西にある中世の街、サルラには街を囲む城壁が残っている。城壁はその中には人が住んでいる部分や、その上を歩ける部分など、壁だけではなく厚みのある空間である。現在は約3分の1ほどしか残っていないが、この境界線、城壁を調査研究した経験をもとにこのベンチを制作した。

回転するコンフィドン

レジデンスで招待された、精神病院で構想、制作した作品。100 年以上前の当時の画期的なコンセプトで建設された病院で敷地内に多くの建物があり一つの共同体の機能を成している。敷地を囲む壁の全く無かった精神病院に、国の新しい政策により大きな柵が設置されることになった。この柵を使って、コンフィドン(2名が背中合わせに座り、ささやきあって内密に話をすることができる)と呼ばれるタイプの S 字型の椅子を作るプロジェクト。ここでは遊具のように中心軸によって椅子が手動で回転する。