2023年に予定されている複数の展覧会で更に拡大されて制作されるシリーズインスタレーションのために構想されたプロトタイプ作品。約1300個の透明なガラスブロック(伝統的サイズの 5 × 10 × 20 cm)を使った彫刻-建築-廃墟で、ロワール川とシェール川の交流部分の線をなぞるかたちで構成されている。この2つの川の河床と河の深みの部分が反転した形で合流する地点を示している。河と川の地面下の部分がアトリエを縦断する建築的空間として表現されている。このインスタレーションでは、さまざまな高さの壁の形で描かれた川が天然の国境の役割を果たし、観客は壁の低い部分をまたいでこの城壁を越えることができる。展覧会で発表される都度に、この二つの川の合流点の構築は変化する。展覧会の開催される地方や国にある川の合流点がモチーフとなり、ロワール川の底の砂が常に動き続ける事など、各川の水路学に照らし合わせられる。
プロトタイプー透明な境界
2021Vallières-Les-Grandes
ガラス
154×771×1123 cm